林道角川線が7月29日に土砂崩れで通行禁止、8月6日から20日はダム工事で通行止め——市内3路線で通り抜け不可

社会

画像
市が公開している通行不可箇所図。石田川ダム付近に「R8年7月29日 土砂崩れのため通行禁止」の赤丸が記されている [自治体の公式公開情報] 出典:高島市公式サイト(ページID 5010・通行不可箇所図) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。

高島市が、市内の主要林道の通行状況を2026年7月29日現在の情報に更新しました。3路線で通り抜けができない状態が続いています。

僕がこの更新で目を留めたのは、角川線(今津地区)の記載でした。石田川ダム管理事務所から約100メートルの箇所に土砂崩れがあり、通り抜けできない。そして、そこに8月の通行止め予定が重ねて書かれています。

「以下の期間中、石田川ダムの施設設置工事に伴う掘削のため、林道角川線を通行止めとさせていただきます。通行止め期間: 令和8年8月6日(木曜日)~ 令和8年8月20日(木曜日)」。

つまり同じ路線で、崩れた箇所と工事の箇所が別に存在しています。

3路線それぞれの状況

路線地区状況
黒河マキノ線マキノ地区市管理区域は通行可。国管理区間が閉鎖のため黒河峠までは通り抜け不可
角川線今津地区石田川ダム管理事務所から約100mの箇所で土砂崩れ、通り抜け不可。8月6日〜20日は入口で通行止め
鵜川村井線高島地区畑〜朽木村井横谷トンネルから村井方面は崩土のため通り抜け不可

黒河マキノ線の書き方が、この3つのなかでいちばん厄介です。「市が管理する区域は通行できますが、国が管理する区間は閉鎖されているため、黒河峠までは通り抜けできません」。

つまり途中までは行けます。ただし目的地の峠には着かない。同じ1本の林道が、市管理と国管理で分かれているためです。市のページには注釈で「国有林の通行状況は滋賀森林管理署(0740-22-0115または050-3160-6115)へお問い合わせください」と書かれています。

いや、これは利用者側からすると分かりにくい。1本の道を走っていて、どこから管理者が変わるかは標識がなければ判別できません。市が「市管理区域は通行できる」と書ける範囲と、実際に走り抜けられる範囲が違う。

鵜川村井線は「横谷トンネルから村井方面は崩土のため、通り抜けできません」とあります。高島地区の畑集落から朽木村井へ抜けるルートで、市域の東西を山越えで結ぶ道です。

画像
通行不可箇所図の下部。8月6日からの工事通行止め箇所が示されている [自治体の公式公開情報] 出典:高島市公式サイト(ページID 5010・通行不可箇所図) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。
画像
ページ冒頭に置かれた注意事項。予告なく通行止めにする旨が明記されている [自治体の公式公開情報] 出典:高島市公式サイト(ページID 5010・該当箇所の切り出し) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。

表層は「通行止めのお知らせ」、本質は「林道は生活道路ではないという宣言」

このページの冒頭に置かれた4行を、僕は重要だと思いました。

「林道は一般車両の通行を想定した安全対策が十分ではありません」「危険があると判断された場合は、予告なく通行止めすることがあります」「通行状況等により、落石や倒木の可能性がありますので、通行には十分ご注意ください」「台風、豪雨等による悪天候時は、土石流などの危険が増大しますので、入林しないようお願いします」。

林道は、林業の作業用に整備された道です。木材を運び出すために作られたもので、一般車両の通行を前提にした構造基準では作られていません。ガードレールがない区間もあり、路肩が舗装されていない場所も多い。

まあ、それでもナビには道として出ますし、地図アプリは最短経路として案内します。市域が広く山が深い高島市では、林道を抜けたほうが距離が短くなる区間がいくつもあります。

だから市は毎回この4行を先に置く。ページの性格が「通行できます/できません」の案内ではなく、「通行するなら自己責任です」の確認になっている。

さすがに、予告なく通行止めにすると明記されているのは重い。走っている途中で引き返す可能性があるということです。

そもそも林道の維持管理は、市の森林水産課が担っています。舗装道路のように定期的な補修予算が組まれる対象ではないので、崩れた箇所の復旧には時間がかかります。角川線の土砂崩れは7月29日付の情報で、復旧見込みは示されていません。

画像
角川線の項目。土砂崩れの記載と8月の工事通行止めが同じ枠内に並ぶ [自治体の公式公開情報] 出典:高島市公式サイト(ページID 5010・該当箇所の切り出し) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。

8月6日からの通行止めが意味すること

角川線の8月の通行止めは、土砂崩れとは別の理由です。「石田川ダムの施設設置工事に伴う掘削のため」で、通行止め箇所は「林道角川線入口(石田川ダム管理事務所横)」。

つまり入口で止めます。土砂崩れの箇所はダム管理事務所から約100メートル先なので、現状でもそこから先には行けません。8月6日からは入口の時点で入れなくなる。

僕がここで気になるのは、期間の重なり方です。8月6日から20日はお盆を含みます。この時期は帰省や行楽で山に入る人が増える時期です。そこに工事を当てているのは、逆に言えば林道の日常的な通行需要が低いという判断でしょう。

石田川ダムは今津地区の水源施設で、周辺は渓流釣りや山歩きで人が入る場所です。ダムの施設設置工事という表現からは、管理設備の更新のようですが、詳細は市のページには書かれていません。

意外と、こういう情報の重ね書きは自治体ページでよく起きます。土砂崩れの記載と工事の記載が同じ路線の項目に並ぶので、読む側は2つの通行止めが同じものだと誤解しかねません。

追いかけるべき点

僕が追いたいのは3つです。

ひとつめは、角川線の土砂崩れの復旧時期です。7月29日発生で、8月には工事で入口が閉まります。工事の期間中に復旧作業が並行して行われるのか、それとも工事後に着手するのか。

ふたつめは、黒河マキノ線の国管理区間の見通しです。黒河峠は福井県境に近い峠で、市域を越える経路として使われます。国有林側の閉鎖が続く限り、市管理区域だけ開いていても抜けられません。

みっつめは、この情報の更新頻度です。7月29日現在という日付が入っているので、市は随時更新しています。台風期に入ると状況が変わりやすいので、山に入る前に確認する習慣が必要になります。

問合せは高島市森林水産課(0740-25-8512)、国有林の通行状況は滋賀森林管理署(0740-22-0115または050-3160-6115)です。

参照した主な情報

高島市「主要林道の通行について」(ページID 5010)