
2026年8月12日、高島市議会の会派・真志会が運営する「真志会チャンネル」に、第2回となる動画が公開されました。タイトルは「2026.8真志会チャンネル第2回 どうなる?部活動&学童保育の今後は?」で、尺は約18分38秒です。説明欄では、全国で進む部活動の地域移行・地域展開を高島市ではどう捉えるか、学童保育を今後どうしていけばよいか、という二つの柱が示されています。
本編は次のURLから視聴できます。
https://www.youtube.com/watch?v=aTu8VJX8ffE僕は最初、市政報告会の告知や折り込み紙の延長だと思っていました。ただ、今回のテーマは中学生の放課後と、小学生の放課後が同時に並ぶ。家庭でも学校でも「いま動いている」実感が強い論点なので、動画一本を入口に、市と国の公表資料まで突き合わせて整理しておきます。会派の主張の丸写しではなく、公開された動画と公式ページで確認できる範囲の地図です。
第2回で扱っている二つの柱
動画の説明文は短いですが、論点ははっきりしています。ひとつは、公立中学校などで進められている部活動の地域移行・地域展開を、高島市の現場ではどう見ているか。もうひとつは、学童保育(放課後児童クラブ)をこれからどう支えていくか、です。
真志会の公式サイトでは、会派代表を磯部亜希議員、会派メンバーを澤本長俊議員と紹介しています。チャンネル名にも会派名が載る以上、議会活動の延長線上にある発信であることは前提です。それでも、視聴者が押さえるべきは「誰の見解か」と「市の制度の事実」を分けて読むことだと、編集としては思います。動画内の言い回しは一次として扱い、数値や手続の確定度は市・国の公表に戻す、という読み方です。

とにかく気になるのは、部活動と学童が「同じ放課後」でも、制度の主管や現場の担い手が違う、という点です。前者は教育委員会・スポーツ/文化の地域資源、後者は子ども・子育て支援の枠組みと地域の運営団体が前面に出やすい。動画で二つを並べる意味は、保護者の生活時間帯では両方とも切実だ、という現場感覚にあるように読めます。
学童保育——市公式で確認できる「地域ごと運営」の形
高島市公式サイトの「学童保育」ページでは、共働き家庭やひとり親家庭の小学生に対し、放課後や長期休業中の集団活動・生活の場を提供する、と説明されています。市内には地域単位の学童保育所があり、保育料や開設時間は施設ごとに異なる、とも明記されています。入所希望は市の一括窓口ではなく、各学童保育所へ直接申し込む、という運用です。
高島市「学童保育」子育て応援サイト「たかしま結びと育ちの応援団」でも、放課後児童クラブの一覧と連絡先が整理されています。今津・マキノ・安曇川・新旭・朽木・高島など、旧町のまとまりごとに複数のクラブ名が並び、運営主体はNPO法人や社会福祉法人、保護者会などに分かれます。
預けたい・頼りたい(放課後児童クラブ一覧)市ページの一覧から、地域とクラブ名の対応を一部だけ抜き出すと、次のような顔ぶれです(電話番号・住所は更新があり得るため、申し込み前に公式ページを正とします)。
| 地域 | クラブ例 | 運営団体(市ページ記載) |
|---|---|---|
| マキノ | くれよん/かざぐるま | NPO法人 子育ち・子育てサポート きらきらクラブ |
| 今津 | One smile/2すてっぷ/さんきっず/にじいろ | 同上 |
| 安曇川 | コロボックル/てぶくろ/わかば/ひとまる | 同上 |
| 新旭 | トライアングル/えとら | 社会福祉法人 虹の会 |
| 新旭 | 学童やまびこ(第1〜第3) | NPO法人 クマノヤマネット |
| 朽木 | どんぐり | 学童保護者会 |
| 高島 | しろふじ | 社会福祉法人 慈光会 |
同じ「学童」でも、きらきらクラブ系列が複数町にまたがる一方で、新旭は虹の会・クマノヤマネット、朽木は保護者会、というように担い手が割れます。施設も、老人福祉センター内、旧給食センター、コミュニティセンター、中学校寄宿舎、保育園内など、既存ストックの転用が目立ちます。湖西の子育てインフラは、新築の一律仕様というより、地域ごとの空き施設と運営団体の組み合わせで成り立っている、と読む向きもあります。
僕自身は、一覧を眺めて「市が全部を直営している」前提で問い合わせると、窓口がずれやすい、と改めて感じました。知りませんでしたが、補助の仕組み側では、放課後児童健全育成事業の補助金交付要綱が市の例規として整備されており、認可を受けた学童保育所の運営団体を補助対象にする、という骨格があります。動画で「今後どうするか」を語るときも、現場の担い手の多様さと、市の補助・基準の枠がセットで動いている、と読む向きもあります。
保護者側の自分ごととしては、まず居住区のクラブ名と電話番号を一覧で特定し、開所時間・長期休業・利用形態を直接確認する、という手順が最短です。市ページと結びと育ちの両方が更新されうるので、申し込み直前は両方を当たる方が安全です。夏季の長期休業や一時利用の有無は、クラブごとに差が出やすいので、年度途中の転入でも「きらきら/虹の会/やまびこ」といった運営名までメモしておくと、問い合わせが早いです。

部活動の地域移行・地域展開——国の「改革実行期間」と市の検討枠
部活動側は、国の動きが先に見えるテーマです。スポーツ庁の部活動改革ポータルでは、公立中学校等を主な対象に、地域展開等の取組を推進する、と位置づけられています。少子化と学校の働き方改革のなかで、地域資源を活かした活動機会の確保が課題だ、という整理です。
スポーツ庁「部活動改革ポータルサイト」公開資料や解説では、改革推進期間(令和5〜7年度)のあと、令和8年度(2026年度)から改革実行期間に入る、という時間軸が示されています。休日の部活動を原則として地域展開し、平日も段階的に進める、といった方針が語られる局面です。予算規模や認定地域クラブなどの制度も、年度ごとに更新されるため、数字の断定は最新の文科省・スポーツ庁公表に従うのが確実です。
高島市側では、教育委員会の議事資料のなかに「高島市部活動の地域移行検討協議会」の設置要綱案が確認できます。スポーツ協会、スポーツ少年団、総合型地域スポーツクラブ、文化協会、PTA、中学校長会、中体連、教委事務局などから委員を委嘱する、という構成案です。つまり、少なくとも検討の場をどう組むか、という段階の文書が市側に残っています。動画が「高島市ではどうなのか」と問うとき、視聴者が次に見るべきは、この種の検討枠の進捗と、各中学校・地域クラブの実際の運用状況です。
ここで学童の表と突き合わせると、地域のスポーツ・文化団体と、放課後児童クラブの運営NPOが、同じ人材プールを共有しうる、という構造が見えます。部活動の休日指導を地域に移すほど、夕方の学童支援や土日のクラブ活動で「同じ顔」が必要になる。マキノ・今津・安曇川・新旭・朽木と校区が広い高島市では、指導者の移動そのものがハードルになります。全国の「完全移行」事例をそのまま移植すると、移動時間と保険・報酬の設計が先に破綻しやすい、という読み方ができます。

意外と効いてくるのは、湖西の地理です。中学校同士の距離、指導者の確保、移動時間は、都市部の事例をそのまま当てはめにくい。全国の「先進事例」をそのまま高島に写すと、現場の負担だけが増える、という指摘は他自治体でも繰り返されています。編集としては、動画の問題意識は「移行の是非」より「地域の担い手と学校の役割分担をどう設計するか」に近い、と読む向きもあります。さすがに、会派動画だけで市の最終方針を確定させるのは避けたいです。
会派チャンネルを「入口」にするときの読み方
真志会は令和4年2月結成と公式サイトにあり、「真志(まごころ)をこめて市政に向き合う」ことを掲げています。市政報告会や広報紙、視察報告、一般質問動画への導線も、サイト上でまとまっています。YouTubeチャンネルはその延長で、テーマごとに短時間で論点を提示する媒体です。2026年5月30日には新旭の観光物産プラザで市政報告会も開かれており、ごみ処理施設や国道161号など大型案件と並ぶ形で、市民向けの説明の場を重ねてきています。今回の第2回は、報告会とは別に、放課後の生活・活動に絞ったオンライン入口、と位置づけられます。
真志会公式サイト 真志会チャンネル(YouTube)僕は、議会だよりや議事録だけだと「いま何が熱いか」が遅れて見える、と感じていました。まあ、チャンネルは速報性の代わりに、会派の優先順位が強く出る、という面もあります。視聴後に市の学童ページやスポーツ庁ポータル、市議会の一般質問動画へ戻る、という二段構えにすると、主張と制度の境界が崩れにくいです。磯部議員はマキノ町在住、澤本議員は朽木市場在住と公式プロフィールにあり、学童や部活動の移動負担を「湖岸側/山間側」の両方から語りやすい立場でもあります。動画の聞き方としては、会派の結論より、どの地域の制約を先に挙げているかに注目する、という使い方もありです。

自分ごと接続としては、保護者・指導者・地域クラブ関係者で見るポイントが分かれます。保護者は「来年度の活動日・場所・費用」、指導者側は「資格・報酬・保険」、行政窓口では「検討協議会や補助の最新告示」が観測しやすい次の一手です。動画はその入口で、確定情報の代替ではありません。
1〜3年で変わりうる観測点
部活動の地域展開は、2026年度が改革実行期間の入口にあたる、という国側の時間軸があります。高島市内では、検討協議会の議論が公開資料としてどう積み上がるか、休日活動の運営主体がどこまで具体化するかが、観測可能な指標になります。学童側は、クラブごとの定員・支援員配置・長期休業の受入が、居住区の実情と直結します。補助金要綱の改正や一覧の更新も、年単位で追える変化です。
横断すると、放課後の「子どもを預かる/活動する」資源が、同じ地域の人材プールを奪い合う局面もありえます。部活動指導と学童支援の兼任、施設の共用、移動手段の不足——湖西では距離が効く。動画が二つのテーマを同時に扱うのは、その資源配分の話を先に開く、という意味でも読めます。
視聴と公式情報のセット
今回の入口は、次のセットで十分です。
| 確認したいこと | 参照 |
|---|---|
| 第2回の本編 | https://www.youtube.com/watch?v=aTu8VJX8ffE |
| 会派の自己紹介・広報 | https://shinshikai.info/ |
| 学童の申込先・一覧 | 市「学童保育」/結びと育ちの一覧 |
| 部活動改革の国の枠 | スポーツ庁ポータル |
説明欄には真志会HPのほか、磯部亜希・澤本長俊両議員のInstagram/Facebookへの案内もあります。SNSは速報やイベント告知向け、制度の細部は市・国のページを正とする、くらいの使い分けで足ります。
なんだか、放課後の話は「教育」と「子育て」の境界を何度も行き来します。僕は、その境界が曖昧なまま家庭の時間割だけが詰まるのがいちばんしんどい、と思っています。第2回は、その詰まりを会派の視点から言語化した一本です。視聴後に市の学童一覧と、スポーツ庁の改革ポータルを一度ずつ開く——観測可能な次の一手は、そこまで具体で十分です。
