安曇川町の桑原組で永年勤続表彰式——創業以来初の勤続40年を含む18人
総合建設業の株式会社桑原組(本社・高島市安曇川町西万木926、代表取締役 桑原勝良)が、2026年7月21日(火曜日)に本社で「令和8年度 永年勤続表彰式」を行いました。表彰対象は18人で、うち1人は同社創業以来初となる勤続40年を迎えています。7月28日付のプレスリリースで公表されました。
設立は1959年(昭和34年)ですから、会社は67年目。そこで初めて40年勤続が出たという事実に、僕はしばらく手が止まりました。地方の建設会社で、一人の職業人生がまるごと一社の中に収まるというのは、いまではそう多くない形です。

18人を表彰、表彰状と記念品——式典は本社で

式典は本社で開かれ、表彰状および記念品の授与と役員祝辞が行われました。対象は計18人。長年にわたり会社の基盤を支え、地域のインフラ整備に尽力してきた社員の功績を称える趣旨だとしています。僕は、18人という人数が従業員規模に対してどれくらいなのかを知りたくなりましたが、そこは公表されていません。
受賞者代表として勤続40年の社員がスピーチし、「入社以来、目の前の仕事に愚直に向き合ってきた毎日でしたが、気が付けば40年という年月が流れておりました」「右も左も分からなかった私を根気よく育ててくださった先輩方、そして共に会社を支える頼もしい後輩たちという『人』に恵まれた」と述べています。今後も「健康第一・安全第一」を胸に、後進の育成に貢献したいと結んでいます。
取締役副社長の桑原勇人さんは、現場で事業を支えてきた社員と、安全・品質管理で実績を挙げたメンバーへの敬意と感謝を表明。社員一人ひとりの知識と技術、情熱こそが会社の最大の財産だとコメントしています。
40年勤続が意味するもの——技術継承の期限が見えている

編集としては、この式典を「めでたい話」だけで読むのはもったいないと思っています。勤続40年の社員がいるということは、その人が持つ現場の判断が、あと数年で退く可能性があるということでもあります。リリースが「技術継承へ」と副題に置いているのは、そこを意識しているからでしょう。
建設業の技術は、図面や手順書に落ちない部分が多く残ります。地盤の癖、天候ごとの段取り、地元の事業者との呼吸——このあたりは、同じ現場に長くいた人の頭の中にしかない。表彰は制度ですが、継承は制度だけでは進みません。
同社は今後の展望として、永年勤続者が培ってきた技術と信頼を次世代へ引き継ぎ、持続可能な地域づくりに貢献するとともに、人材育成に努めるとしています。いや、言葉としては定型ですが、40年の一人を抱える会社が書くと重みが違います。
まあ、僕は「継承」という単語を記事で見るたびに、誰が誰に何を渡すのかが書かれているかを確かめる癖がついています。今回は受賞者本人が後進の育成に触れているので、少なくとも渡す側の意思ははっきりしています。
TikTok・YouTube・note——採用の入り口を広げている会社

桑原組は公式TikTok、YouTubeチャンネル「クワチャン【桑原組公式】」、Instagram、noteを運営しています。建設業の人手不足が続くなかで、若い世代との接点をSNS側に置く動きです。事業内容は建築工事・土木工事・建設資材製造販売など、資本金は9,800万円です。
現場では、勤続40年を表彰する文化とTikTokでの発信は、一見ちぐはぐに映るかもしれません。ただ、長く働ける会社であることを示す材料としては、この式典ほど分かりやすい素材もない。とにかく、採用の観点では両者は同じ方向を向いています。
観測できる次の一手は、来年度以降の表彰対象者の人数です。18人という規模が維持されるなら、中堅層が厚いということ。減るようなら、今の40年勤続は継承ではなく最後の一人になります。問い合わせは企画室(電話0740-32-2345)です。
参照した主な情報
– PR TIMES「株式会社桑原組が『永年勤続表彰式』を実施」 – 株式会社桑原組
