高島市、森林サービス産業創出の公募型プロポーザルを6月25日締切で募集

令和8年6月25日(木)17時00分——高島市が、森林サービス産業創出業務委託に係る公募型プロポーザルの提出期限として示した日時です。市は2026年5月26日付で募集を掲載し、参加申込書・企画提案書などを市役所農林水産部森林水産課へ提出するよう案内しています。
僕がまず押さえたのは、単なる「林業の入札」ではなく、企画の中身で評価するプロポーザル方式だという点です。関係書類は告知ページから実施要領(PDF)と仕様書(PDF)、様式1(質問書)から様式7(経費の見積書)まで一式が置かれており、応募前に要件の全てに該当するかを自分で照合する前提になっています。郵送の場合は、提出期限までに到着したものに限り受け付けると明記されています。
募集の骨格——業務名・資格・提出物
市の告知(ページID:14717)では、業務名を森林サービス産業創出業務委託としています。参加者資格は、森林サービス産業創出業務委託公募型プロポーザル実施要領に掲げる要件の全てに該当する者に限定されます。
提出物は、参加申込書に加え企画提案書などが中心です。企画提案書の作成・記載上の留意事項は実施要領側にまとめられているため、様式6だけを埋めて終わり、という運びにはなりにくい設計です。質問は様式1、体制は様式4、実績は様式5、見積は様式7——と、提案の中身と実行体制の両方を同時に見せる構成になっています。
| 項目 | 内容(市告知より) |
|---|---|
| 方式 | 公募型プロポーザル |
| 提出期限 | 令和8年6月25日(木)17:00 |
| 提出先 | 高島市役所 農林水産部 森林水産課 |
| 主要ダウンロード | 実施要領・仕様書(PDF)、様式1〜7 |
| 告知更新 | 2026年5月26日 |
お問い合わせ先は、〒520-1592 滋賀県高島市新旭町北畑565、電話0740-25-8512(ファックス0740-25-8519)の森林水産課です。一次情報は 森林サービス産業創出業務委託に係る公募型プロポーザル のページから辿れます。
令和8年度施政方針が示す「森の産業」との接続
今回の募集は、空中から浮いた案件ではありません。高島市の令和8年度施政方針(令和8年3月定例会)では、高島の自然環境や森林について新たな可能性を生かしてにぎわいを生み出す取り組みを官民共創で進める旨が示されています。令和8年度の具体として、森林サービス産業創出事業による企業の森の誘致や、たいさんじ活性化事業、針畑地域活性化事業などに取り組む方針が書かれています。
陸地面積の約7割を森林が占める——高島市の協働提案事業の説明でも、広大な森林において計画的な整備が進みにくい現状が繰り返し語られています。森林整備計画(令和7年3月樹立)では、計画期間が令和7年4月1日から令和17年3月31日までと定められ、民有林を含む地域森林の整備の基本方針が市レベルで整理されています。
とにかく気になるのは、「森を守る」話と「森で稼ぐ・働く」話が、同じ年度の政策文書で並列していることです。担当課の説明では、今回のプロポーザルがその後段の実装の入り口として機能する、と読む向きもあります。

森林公園・健康ウオーキングという既存の土台
市は、森林セラピーを平成20年から継続し、令和2年度からクアオルト健康ウオーキングを展開しています。認定コースは、森林公園くつきの森(朽木麻生)とグリーンパーク想い出の森(朽木柏)の2か所で、いずれも全長2キロメートル・難易度「易〜普通」と案内されています。
国土交通省系の森林サービス産業マッチング情報(地域の森からラブコール!)でも、高島市は企業の健康経営に向け、森林施設を拠点としたプログラムやリモートワーク連携のパートナー募集を掲げてきました。課題としては、担い手不足・施設の老朽化・受入体制の整備が列挙され、今回の委託が「点のイベント」ではなく受け皿づくりに寄る可能性がある、と編集読みもできます。
6月25日締切が示す——「方針宣言」から「実装競争」への段差
表層では、締切日と提出先が目立ちます。一方で本質は、市が森林サービス産業の具体策を外部の企画力に委ね、評価して選ぶ段階に入ったことだと捉えられます。
僕は最初、中山間の林業支援は補助金と作業発注の話に寄りがちだと思っていました。ところがプロポーザルでは、企画提案書が様式として独立しており、質問書・体制・実績・見積まで揃えるよう求められています。つまり「作業単価の競争」だけではなく、地域の森と企業ニーズをどう結ぶかの設計競争に近い、と読み替えた方が実務に即します。
企業側では、福利厚生・健康経営・リモートワークの文脈で、琵琶湖圏の森林を使ったプログラムに関心が出やすい時期でもあります。高島の森林は、琵琶湖の水の約37%を発するといわれる面積の森林も含め、水・観光・林業が同じ地図上で語られる——この三重の説明が、他自治体の一般的な「森林体験入札」と差をつけやすい材料です。
さすがに、ここは提案の中に数値目標と継続運営の仕組みが無いと、採択後にイベント一回で終わるリスクが指摘されがちです。実施要領・仕様書の評価観点(配点や必須項目)は、応募者がPDFで必ず突合すべき未公開部分に近い情報ですが、少なくとも市側は企画の実行可能性を見る体裁を取っています。

1〜3年で観測できる動き——担い手・企業誘致・施設老朽化の三点
時間軸で見ると、今回のプロポーザルは令和8年度の実行枠に乗る動きです。施政方針が掲げる企業の森の誘致と、既存の森林セラピー/クアオルトのブランドは、短期(1年)では認知拠大と試行、中期(2〜3年)では担い手確保と施設更新の判断に進む、と推測できます(推測部分は、市が公表した課題認識と整合する範囲の編集読みです)。
里山側では、令和6年度の協働提案「びわこ雫の里山プロジェクト」のように、小さな林業・自伐型林業と移住定住を結ぶ市民取り組みが続いています。森林整備計画の10年枠(令和17年3月まで)と並べると、整備の計画レイヤーとサービス産業の収益レイヤーが同時進行する絵になります。
意外と効くのは、老朽化した拠点をどう段階的に直すかを提案に書けるかどうかです。マッチングプラットフォーム上の市の自己申告でも、拠点施設の老朽化は「わたしたちの課題」に挙がっています。企画提案で設備投資の優先順位まで示せれば、採択後の予算化や県・国の関連施策との接続も議論しやすくなるでしょう。
観測可能な次の一手は、6月25日までの質問・参加表明の有無、その後の選定結果の公表、そして令和8年度内の事業開始時期です。市の更新履歴が5月26日である以上、夏前の提出ラッシュを想定した内部スケジュールが動いているはずで、応募側は体制図(様式4)と実績(様式5)の整合を早めに固める必要があります。
企画提案で突き合わせたい横断論点——官民連携と近畿の森林ビジネス
複数ソースを並べると、次の食い違いではなく役割分担が見えます。施政方針は官民共創のにぎわいを掲げ、マッチング情報は企業の健康経営ニーズを前面に出し、今回のプロポーザルは委託先の選定手続きです。どれか一つだけを読むと「また森林イベント」と誤解しやすいが、三つを重ねると産業・観光・環境の接続工事に見えてきます。
近畿では、企業の福利厚生と自然体験を結ぶ動きが増え、高島は湖西・朽木・マキノ高原といった分散したフィールドを束ねる必要があります。提案書では、くつきの森・想い出の森・今津・マキノ高原のどれを主拠点にするか、移動ロジスティクスをどう設計するかが、実務の難所になります。

僕自身は、IT・地域メディアの文脈から見て、プログラムの予約・効果測定・企業向けレポーティングまで含めた提案の方が、健康経営の説明責任に耐えやすいと感じます。現場の広報では、体験の良し悪しだけでなく、継続利用のデータまで示せるかが次の契約更新の分かれ目になりやすいです。ここを省くと、せっかく森に来ても「良い体験でした」で終わり、継続契約に繋がりにくい——そんな失敗例は他地域でも繰り返されています。
開発者側・事業者側では、様式7の見積と様式6の企画のストーリーが噛み合っているかが最初のチェックポイントになります。安さだけで勝つ類の入札ではなく、評価委員が読みやすい因果の一本化(誰のどんな課題を、どの森で、何回の運用で解くか)が求められるはずです。

施政方針の「企業の森の誘致」と、今回の委託の接続
令和8年度施政方針では、森林サービス産業創出事業による企業の森の誘致や、たいさんじ活性化・針畑地域活性化などに取り組む、と市長所信が示されています。表層では「また森林の入札」と見えても、本質は官民連携で企業需要を里山に接続する実装フェーズに入った、と読む向きもあります。陸地面積の約7割が森林という統計は、高島市の協働提案事業の背景説明でも繰り返され、整備の担い手不足と獣害・倒木リスクがセットで語られます。
1〜3年で観測できるのは、選定結果公表後の体験プログラムの定常化と、クアオルトや想い出の森など既存拠点との役割分担です。プロポーザルが単発のイベント委託で終わるか、継続契約に伸びるかは、企画提案のKPI設計次第でしょう。僕は、近畿の企業福利厚生市場と、湖西の交通アクセスを並べた提案ほど、評価で残りやすいと感じます。
応募前に市へ確認したい実務ポイント
– 実施要領の参加資格:要件の全てに該当するか(連携体制・実績の定義は要領依存)
– 企画提案書のページ数・提出部数:実施要領の留意事項に従う
– 質問書(様式1)の提出期限:要領に定める質問受付期間がある場合は先行対応
– 郵送提出:配達証明と到着日時(17時00分厳守)
– 選定後の契約形態:仕様書の成果物・報告頻度
まあ、ここまでを押さえたうえで、6月25日までに森の事業としての継続性を数字と体制で示せるかどうか——それが今回のプロポーザルの勝負どころだと思います。
市の森林整備計画や、マッチング情報ページが示す「企業の森」需要は、近畿圏の健康経営・福利厚生の文脈と接続しやすいテーマです。応募側が提案に盛り込むべきなのは、体験の回数だけでなく、安全管理者・保険・緊急時連絡網まで含めた運用設計だと、僕は見ています。選定後に市民向け説明会が開かれるかどうかは未確定ですが、里山の見え方は、企画内容次第で大きく変わりうる話題です。
令和8年度、高島市は施政方針で描いた森林の可能性を、いよいよ委託と企画競争の形に落とし始めています。応募を検討する事業者は、告知ページのPDF一式を起点に、自身の強みが健康経営・担い手育成・施設活用のどこに刺さるかを明確にした企画提案書を仕上げることになるでしょう。選定結果と事業開始時期が公表された段階で、本稿の論点もあらためて事実で更新します。現時点で確認できる一次情報は、告知ページに掲載のPDFと、施政方針の所信表明に限られます。
