「高島オリーブ」の商品・メニュー公募——締切9月30日、葉の粉末と塩漬け果実を渡す

経済・ビジネス

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令和8年度「高島オリーブ」を使用した商品・メニュー開発 公募要領。受付は2026年9月30日まで [公式公開情報] 出典:高島市オリーブ産地化推進協議会(公募要領PDF) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。

2026年8月20日、高島市は「高島オリーブ」を使った商品・メニュー開発の公募ページを更新した。主催は高島市オリーブ産地化推進協議会。事務局は市役所農業政策課の中にある。申込み締切は同年9月30日(水)。試作期間は公募開始から12月25日まで。1月には協議会が商品・メニュー発表会を開く、と要領は書く。

とにかく僕が先に見たのは、補助金の金額欄が無いことです。渡すのは葉の粉末(0.3ミリメートル粒子)と、渋抜き(塩漬け)した果実。果実は10月以降。量は提出書類を見て決める。お金ではなく材料、という形です。対象は滋賀県内に事業所を持つ法人と個人事業主。県外の通販メーカーは、この文面では入れません。

一次は市公式の 公募ページ と、同ページの 公募要領PDF です。産地の背景は オリーブの産地化に取り組んでいます(更新は2025年4月30日)にあります。

締切と材料——要領が固定している数字

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市公式が掲げる高島市内のオリーブ果実。公募で渡す渋抜き果実の原料側 [公式公開情報] 出典:高島市(オリーブ産地化促進事業) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。

参加条件は二つです。オリーブや地域資源を活用した商品・メニュー開発に意欲的で、公募終了後に商品化・メニュー化する意思があること。そして1月の発表会で、試作したものを試食・展示用に出し、本人が参加すること。発表会は「原則」と付いているので、欠席の例外は要領の外です。確認できた範囲では、欠席可の条件は書いていません。

公募品目は、葉の粉末か塩漬け果実を使った商品やメニュー。「食べられるものに限らない」とあります。石鹸や雑貨も、文言の上では入ります。逆に、粉末も果実も使わない「オリーブのイメージだけ」の商品は、合致しない側です。採用は提出書類を協議会事務局が見て、事業目的との合致と実現可能性で決める。結果は申込受付から15日以内に通知、とあります。不採用理由の公開は書いていません。

申込みは別紙様式1。窓口、郵送、ファックス、メールのいずれか。あて先は高島市オリーブ産地化推進協議会事務局、〒520-1592 高島市新旭町北畑565番地、農業政策課内。FAX 0740-25-8519。メール [email protected]。電話は0740-25-8511。要領PDFの問い合わせ先は、担当を大辻と記しています。様式2は試作報告書で、採用後に出す。試作の結果は所定様式で報告、とあり、詳細は採用後、です。

まあ、締切だけ見て「9月末に完成品を出せ」と読むと違います。9月30日は参加申込の締め切りで、試作の終わりは12月25日。1月の発表会がその先です。葉の粉末はすぐ渡せる想定、果実は収穫後の10月以降、という秋の順番が、湖西の栽培カレンダーに沿っています。提供量は書類次第で、上限のキロ数は要領に出ていません。

2400本以上——朽木を除く五つの町

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市公式の栽培本数マップ。今津1670本、高島630本、新旭100本、安曇川40本、マキノ16本。朽木は図に本数が無い [公式公開情報] 出典:高島市(オリーブ栽培本数マップ) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。

産地化ページは、市内の栽培を平成29年(2017年)から、と書く。きっかけは獣害です。多くの野菜や果物はサルやシカに遭いやすいが、オリーブは獣害に強く、栽培労力が少ないと考えられた、とあります。令和2年(2020年)に協議会が立ち上がり、令和3年3月15日に正式設立。現在は朽木地域を除く各地域で2400本以上、と本文は書き、マップは町別に本数を置いています。今津1670本、高島630本、新旭100本、安曇川40本、マキノ16本。足すと2456本で、本文の「2400本以上」と矛盾しません。朽木は地図に町名だけあり、本数がありません。山あいの気候と標高が、植栽の外に置かれている、と読む向きもあります。マップは2025年のファイル名で、8月20日の公募ページがこの数字を更新したわけではありません。

第Ⅱ期の全体計画(2025〜2029年度、令和7年3月)は、もう一段古い数字を残しています。第Ⅰ期の目標は面積5.0ヘクタール、本数1500本。実績は約5.3ヘクタール、約1900本、と計画本文は書きます。滋賀県果樹生産事情調査などを引いた表では、令和6年産が栽培14戸、面積529アール、収穫量0.08トン。令和5年産は3戸が初めて果実を収穫し、0.02トン。令和6年度には県外事業者に搾油を委託し、少量のオイル商品化が実現した、とあります。塩漬けは協議会が県内の加工事業者と一次加工を検討した、とも書きます。続けて「県内では搾油機やオリーブの加工技術を持つ事業者が無い」と課題を置いています。28種類が植わっていて、適品種がまだ明確でない、という現状も同計画です。ウェブの2400本は、この表の1900本より後の産地化ページ(2025年4月30日更新)側です。どちらが誤記かは、8月20日の公募文面では判定できません。本数が増えている方向だけは、両方に共通します。計画は、栽培者が個人農家だけでなく集落営農法人や地域活性化の任意団体にも広がっている、と書きます。水稲や花き、果樹と複合で植えている例、定年を機に始めた例、耕作放棄地を再生した例が並びます。品種は28種。適地適品種がまだ決まっていない、という一文は、公募が「高島オリーブ」と一括りにする一方で、樹の側はまだ揃っていない、というズレです。計画本文は今津の柿、ボイズンベリー(アドベリー)、マキノのシイタケ、近江牛や発酵食品との掛け算にも触れます。ビジョン図の左車輪に柿やきのこが描いてあるのは、そのリストの図示です。

なんだか、公募の材料が「葉の粉末」と「塩漬け果実」に限られていることと、本数の偏りはつながって見えます。今津に7割近い木があるなら、葉も実も今津から出やすい。マキノ16本では、町内だけで原料を賄う話にはなりません。協議会は生産者の会、レーク滋賀農協、滋賀県高島農業農村振興事務所、市、商工会、びわ湖高島観光協会で輪を描き、市民・企業・教育機関・福祉団体へ矢印を伸ばしています。今回の公募は、そのうち企業への「商品開発、協賛」の矢印を、申込書にした形です。

僕の場合、オリーブを湖西の観光ポスターの添景だと思っていた時期があります。市の第2期全体計画は、良質な果実と枝葉の安定生産、高島ならではの加工品、畑を観光資源にする、ブランドの認知、の四つです。公募は2番目の「加工品」を、県内事業者に外注する手続きです。1番目の本数はすでに今津に寄っている。3番目の畑体験は、援農隊など別枠が先に動いています。4番目の認知は、1月の発表会とアンケートに先送りされています。

表層は特産公募、本質は県内事業者に材料を渡す契約

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市公式の産地化ビジョン。商品づくりと畑の交流を両輪に「幸せを呼ぶオリーブのまちたかしま」 [公式公開情報] 出典:高島市(オリーブ産地化ビジョン) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。

ビジョン図は、左の車輪に「高島にしかないオリーブ商品」、右の車輪に「オリーブ畑が生み出す人々の交流・ストーリー」を置きます。間に子どもと消費者。左の車輪には柿や魚や山菜との掛け算も描いてあります。公募要領は、その左車輪を2026年度の試作に落とす文書です。右車輪の畑ツアーや援農は、この要領の対象ではありません。混同すると、9月30日までに畑体験の企画書を出せ、と誤読します。出せるのは様式1の参加申込です。

ここで注目したいのは、対象が「滋賀県内に事業所」に限られていることです。高島市内に限っていない。大津や彦根の菓子店、県内の飲食店も、事業所があれば入れます。逆に東京のメーカーが通販だけ出す計画は、文面の外です。背景には、葉と実を渡し、1月に試食を並べ、アンケートを取る、という近距離の運用があります。郵送の試作品だけでは、発表会の「原則参加」を満たせません。

現時点で要領が書いていないこともあります。採用件数の上限、1件あたりの粉末のキロ数、塩漬け果実のキロ数、発表会の会場と日時、試食の一般公開の可否、知的財産の帰属、商品化したあとのロイヤリティ。採用後にお知らせ、と繰り返す項目は、申込時点では空欄です。空欄を「市が全部面倒を見る」と読むのは、資料の外です。確認できたのは、材料の種類、果実は10月以降、15日以内の可否通知、12月25日までの試作、1月の発表会、9月30日の申込締切、までです。

横断して似た話は、果樹の援農体験です。あちらは人が畑に入る。こちらは材料が事業所に出る。同じオリーブでも、動く向きが逆です。援農は南深清水のコースが先行して知られています。公募は今津に木が集中している産地側から、県内の厨房と工房へ原料を配る。計画が「県内に搾油機が無い」と書いた翌年度に、葉の粉末と塩漬け果実を県内事業者へ渡す。オイルはまだ県外委託、食べもの以外も含む試作は県内、という切り分けです。1〜3年で見るなら、1月の発表会に何品並ぶか、搾油が県内に残るか、2027年以降も同じ要領が続くか、朽木に本数が付くか、です。数年後に「高島オリーブ」が店頭の品目名として残るかは、今回の採否件数だけでは分かりません。計画の終期は令和11年度(2029年度)です。公募の12月25日は、その5か年の2年目の冬に当たります。

申し込みの読み分け——窓口とメールは同じ課

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協議会の構成。生産者、農協、県振興事務所、市、商工会、観光協会が輪になり、企業へは商品開発の矢印 [公式公開情報] 出典:高島市(オリーブ産地化推進協議会イメージ図) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。

窓口は新旭町北畑の本庁、農業政策課です。持ち込み、郵送、FAX、メールが並列で、電子申請ポータルの記述はありません。様式はWordの参加申込書です。PDFの要領1枚に、締切・材料・発表会が全部載っています。僕は、長い計画PDFより先に、この1枚を印刷してから電話する、と思います。電話は0740-25-8511。担当名は要領に大辻とあります。メールは [email protected]。件名に「高島オリーブ公募」と様式1を付ける運用は、要領に指定がありません。指定が無いので、こちらで決めても書類不備にはなりませんが、採用の可否は事務局の審査です。

一瞬、特産のコンテストに見えます。実態は、原料の無償提供と1月の試食会付きの開発枠です。賞金の額は要領にありません。商品化の義務は「意思があること」で、売上目標の数字はありません。協議会は観光協会も商工会も入っているので、発表会は観光PRを兼ねる、と留意事項が書いています。アンケートと講評を実施する予定、とある一方、審査員の名簿はまだありません。

湖西の特産は、今津の柿、マキノのぶどう、安曇川の扇、新旭の米、朽木の木材が先に名前を持っています。オリーブは2017年始まりで、まだ本数が町ごとに割れています。公募は、その割れ方を商品名で均す試みです。「高島オリーブ」と一括りにする一方、原料の果実は10月まで待たせる。表層のブランド名と、本質の収穫カレンダーが、同じ要領の中で並んでいます。矛盾というより、木の側の時間が先、という順序です。

8月20日時点で確認できる当年の動きは、公募ページの更新、要領PDF、様式1と様式2、産地化ページの本数マップ、までです。応募件数は出ていません。発表会の会場も出ていません。次に観測できるのは、9月30日の締切後に、採用通知が15日以内で何件出るか、10月以降に果実が実際に配られるか、12月25日までに報告書が返るか、1月の発表会の案内が出るか、です。案内が出るまでは、要領の表以上の日程を足しません。

出典は、高島市 公募ページ(2026年8月20日更新)高島市オリーブ産地化促進事業全体計画第2期 PDF です。採用件数や会場は、公開資料に出ていません。