チェーンソーと林内作業車を使う林業体験が9月から全4回——くつきの森で各日6名、参加費無料で締切は9月15日

環境・サステナビリティ

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「みんながフォレストワーカー」チラシ表面。全4回の日程・定員・申込締切が示されている [自治体の公式公開情報] 出典:高島市公式サイト(ページID 15546・みんながフォレストワーカーチラシ) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。

高島市が、森林公園くつきの森で「みんながフォレストワーカー 山・森づくり体験」の参加者を募集しています。市の告知は2026年7月28日付、申込締切は9月15日(火曜日)です。

日程は9月22日(火曜日)、9月23日(水曜日)、10月4日(日曜日)、10月12日(月曜日)の全4回。時間は全日9時から16時、定員は各日6名で参加費は無料。少雨決行とされています。

僕がこの募集で目を留めたのは、体験の中身でした。「作業道づくりから木の搬出まで、一連の自伐型林業が体験出来ます。チェーンソーや油圧ショベルなど本格的な道具も使います」。

見学ではありません。刃物と重機を使う作業です。

「1日だけでも可、ただし全4日参加者を優先」という条件設定

項目内容
日程2026年9月22日(火)・9月23日(水)・10月4日(日)・10月12日(月)全4回
時間全日9時00分〜16時00分(少雨決行)
会場高島市森林公園くつきの森(太陽生命くつきの森林エリア/麻生里山センター)
定員各日6名(1日のみの参加も可能。ただし全4日参加者を優先)
参加費無料
申込締切2026年9月15日(火)
主催・共催高島の森-未来につなぐ山守を考える会(高島山守会)/高島市・麻生里山センター
協力太陽生命保険株式会社

チラシに「1日だけの参加も可能ですが 全4日参加の方が優先となります」と書かれています。僕はこの一文に、企画側の狙いがはっきり出ていると思いました。

自伐型林業というのは、山林の所有者や小規模な事業者が自分で伐って自分で運び出す林業の方式です。大規模な機械と人員を投入して一気に伐る林業とは対照的で、少人数が継続的に山に入って管理していきます。

この方式では、まず木を運び出すための作業道を自分で作るところから始まります。道がなければ、伐った木は山から出せません。だから「作業道づくりから木の搬出まで、一連の」という順番になる。

いや、正確に言えば4回の体験は選べる4つの日程ではなく、順を追った1本の工程です。だから全4日参加者が優先される。

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チラシ裏面。4日分のスケジュール、持ち物・服装、宿泊相談、アクセスがまとめられている [自治体の公式公開情報] 出典:高島市公式サイト(ページID 15546・みんながフォレストワーカーチラシ裏面) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。

表層は「林業体験イベント」、本質は「山を守る人を6人ずつ探していること」

問い合わせ先が市の担当課ではなく、「高島の森-未来につなぐ山守を考える会事務局 廣清(ひろせい)」で、電話は080-5345-7128です。携帯番号が公式ページに載っているので、実務を市民団体が担っているのが分かります。

チラシの団体紹介には「高島の広大な森林を守るため、自伐型林業の振興や体験を通じ、住民による里山整備と地域活性化を目指す団体です。林業への関心を高め、移住推進や課題解決に挑みます」とあります。

山守(やまもり)とは山林を管理する人のことです。団体名に「未来につなぐ山守を考える会」と入っているところに、この企画の目的が出ていると僕は読みました。

そもそも高島市は市域の大半を森林が占める地域です。林業の担い手は高齢化が進み、手入れの入らない人工林が増えています。間伐されない人工林は木が細く育って根が浅くなり、豪雨のときに崩れやすくなる。山の管理は景観の話ではなく、防災の話に直結します。

定員は各日6名、全4回で延べ24名。数としては小さい。ただ自伐型林業の担い手を探すという文脈で見ると、意味が変わってきます。この方式は少人数で成立するので、1人でも続ける人が出れば、その人が管理する山ができる。大人数で盛り上げる企画ではなく、続ける人を1人見つけるための企画です。

意外と、この規模の小ささが本気度の証拠だと僕には見えます。100人集めて見学させるほうが数字としては映えますが、チェーンソーとバックホーを触らせるなら6人が限度でしょう。安全に指導できる人数で区切っている。

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4日分のスケジュール。初日は道具の説明と練習、最終日に林内作業車での搬出が置かれている [自治体の公式公開情報] 出典:高島市公式サイト(ページID 15546・チラシ裏面より該当部分) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。

スケジュールを見ると、初日と最終日で扱う道具が違う

チラシ裏面のスケジュールが具体的です。

初日9月22日は、9時に集合してオリエンテーションと「山の見方のお話」。10時30分から道具の説明と練習で、括弧の中に「チェーンソー、バックホー」と書かれています。バックホーは油圧ショベルのことです。

9月23日と10月4日は9時30分から「作業道づくり、木の伐採・造材」。造材とは、伐った木を用途に合わせた長さに切り分ける作業です。

最終日10月12日は9時30分から「林内作業車の説明、練習、木の搬出」で、13時からも「林内作業車で木の搬出」。林内作業車はクローラ式の小型運搬機で、山の斜面から木を積んで出すための機械です。

各日15時から「エリア内の清掃、片付け、道具のメンテナンス」が入り、16時に「振り返り、解散」。そして括弧書きで「最終日は11月のみんなの振り返り会のご案内もございます」。

まあ、11月に振り返り会まで用意されているなら、体験を出会いの場と位置づけているのは明らかです。

持ち物の指定にも性格が出ています。昼食、飲み物(多めに)、そしてマイナンバーカード(健康保険証代わり)。健康保険証を持ってくるよう指定するのは、けがの可能性を前提にしているからです。

服装は手袋(軍手等)、長そで、長ズボン、しっかりとした靴(安全靴かスパイク性のある長靴が安全)、レインウェア。スパイク付き長靴は林業や渓流釣りで使うもので、一般家庭にあるとは限りません。この準備をして来る人は、本当に興味がある人だけになります。

対象者の書き方も柔らかい。「林業や山づくり、森づくりに興味のある方!健康に山を歩ける体力をお持ちの方であれば老若男女を問わないアットホームな企画です」。市の公式ページ側では「林業に興味のある方、移住を考えている方、山が好きな方など どなたでも参加可能です」と、移住検討者が明示されています。

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会場アクセス図。国道367号(鯖街道)方面からは「くつきの森 やまね館」ではなく直進する必要がある [自治体の公式公開情報] 出典:高島市公式サイト(ページID 15546・チラシ裏面より該当部分) ※著作権は原権利者に帰属します。出典表示は許諾に代わるものではありません。掲載に関するご指摘がございましたら、お問い合わせいただければ確認のうえ削除・訂正に対応します。

追いかけるべき点

会場までの案内に注意書きがあります。「国道367号(鯖街道)方面からお越しの方は『くつきの森 やまね館』方面(木地山方面)ではなく直進(能家方面)いただき、約500メートル先が会場となります」。

やまね館はくつきの森の施設で、検索すると先に出てきます。ですよね、と思わず言いたくなる注意書きです。そちらに向かうと会場ではない、という念押しです。ナビ任せで行くと外れる場所だと分かります。

宿泊についても「宿泊施設利用をご希望される場合は個人でご予約ください。宿泊場所はご案内できるのでご連絡ください」とあります。市外から4日通うのは現実的でないので、遠方参加を想定した記述です。

僕が今後見たいのは3つです。

ひとつめは、各日6名の枠が埋まるかどうか。9月22日は平日、23日は祝日、10月4日は日曜、12日は祝日です。祝日を3日充てているので、勤め人でも参加しやすい設計になっています。締切は9月15日。

ふたつめは、この体験から実際に山に入る人が出るかどうか。市民協働提案事業という枠組みは単年度で終わることもあるので、来年度も続くかが実質的な評価になります。11月の振り返り会に何人残るかが最初の指標でしょう。

みっつめは、太陽生命保険との連携がどこまで広がるかです。会場の「太陽生命くつきの森林」は環境省認定の「自然共生サイト」で、企業と地域が協力して自然環境を守る区域として登録されています。フィールド提供にとどまるのか、担い手の育成まで踏み込むのか。

申込は二次元バーコードから応募フォームで、定員になり次第終了です。問合せは高島の森-未来につなぐ山守を考える会事務局(080-5345-7128)、市の担当は森林水産課(0740-25-8512)です。

参照した主な情報

高島市「【参加者募集】みんながフォレストワーカー 山・森づくり体験を開催します!」(ページID 15546)