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築51年の民家を断熱等級6相当まで引き上げたモデルハウスが、高島市安曇川町田中にオープンした。手がけるのは市内に本社を置く株式会社澤村。2026年9月9日付のプレスリリースで公表し、見学は完全予約制で受け付けている。
単なる展示場というより、「断熱と健康」を体感してもらう拠点、という位置づけだ。一般社団法人・日本人の健康をつくる住宅断熱リフォーム推進協議会(健断リフォーム推進協議会)の考え方を、滋賀県で初めて形にした事例だと説明している。リノベーションでは難しいとされる高い断熱性と全館空調を、既存の骨組みを残したまま実現した、と書いている。
UA値0.34、エアコン1台で家全体を
性能の数字はこう出ている。UA値(外皮平均熱貫流率)0.34W/㎡Kで断熱等級6相当、気密性能を示すC値は0.88㎠/㎡。1973年9月新築の木造瓦葺き2階建てを、構造を活かしたまま改修した。所在地の表記は滋賀県高島市安曇川町田中947-3。
全館空調を組み合わせ、エアコン1台で家全体の温度を整える狙いだ。既存住宅で気密を上げるのは新築以上に手間がかかる、と澤村は書いていて、壁の内側まで施工したと強調している。廊下や脱衣所との寒暖差を抑える「温度のバリアフリー」という言葉も使っている。公式のモデルハウス案内ではHEAT20のG2グレードにも触れ、断熱等級6と合わせて性能体験を前面に出している。

未断熱室を残して、差を体で確かめる
おもしろいのは、あえて断熱改修していない「未断熱室」を残した点だ。昭和当時に近い状態の部屋と、改修後のLDKを行き来して、温熱環境の違いを実感できる。数値表だけだと伝わりにくい部分を、足で確かめる展示になっている。
健断リフォーム推進協議会の代表理事・岩前篤氏の視察写真もリリースに載っている。同協議会は約2万4千人規模の調査などを踏まえ、高断熱への住み替えで高血圧や冷え、喘息などの症状改善が報告された、といった研究を紹介している。慶應大名誉教授・伊香賀俊治氏の研究では、冬の平均室温が2℃高いだけで健康寿命が約3年延びる、との知見も引用された。日本の既存住宅の約7割は十分な断熱がない、という問題意識が前提にある。
健断リフォーム推進協議会の公式サイト(kendan-reform.or.jp)もリリースからリンクされている。協議会自体は2023年設立で、断熱リフォームの調査研究や施工技術の提供、資格制度などを掲げる団体だ。モデルハウスは、その活動を県内の実物で見せる役割も担う。見学予約のフォームは澤村のリノベーションサイト側にあり、予約なしの立ち寄りは想定されていない。

和モダンの間取りと、見学のしかた
デザイン面では、開放的なLDKに無垢材を多用。洗面の一枚板カウンターや、寝室に酒樽の蓋の古材を入れるなど、伝統素材と今の暮らしを混ぜている。寝室と水回りを1階にまとめた「平屋風」の動線で、長く住み続けやすい形を提案している。
JR湖西線・安曇川駅から徒歩約17分、車なら約5分。営業時間は10時〜18時だがスタッフ常駐ではないため、澤村リノベーションサイトの見学予約か電話での事前予約が必要だ。駐車場あり、と拠点一覧にも載っている。

会社概要では、本社は高島市勝野1108番地3。創業1950年の総合建設で、びわ湖テラスの施工実績なども挙げている。人口約4万6千人の本社所在地で、6年で社員数・売上を約2倍、27卒採用エントリー708名(2026年6月時点)といった数字も並ぶ。グループ従業員は202名(2026年7月時点)、資本金はグループ全体で5,000万円。住環境事業とソリューション事業の両輪で動く総合建設、という自己紹介だ。

古い家を壊さずに性能を上げる実例として、数字と未断熱室の両方が揃っているのは分かりやすい。健康面の研究引用は長めだが、モデルハウス側の主張の柱でもある。見学の空きは予約状況次第なので、公式フォームを見てほしい。
主な出典は株式会社澤村のPR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000082.000054116.html)と、同社リノベーションサイトのモデルハウス案内。性能値・住所・予約条件はこれらの公表情報に依拠した。
