製造業の人手不足を建築×商社で打開へ 高島市のSAWAMURAと旭商工が関西EXPO共同出展

滋賀県高島市に本社を置く総合建設会社の株式会社澤村(SAWAMURA)が、機械工具の専門商社である旭商工株式会社と共同で、インテックス大阪開催の「第2回 関西 製造業 人手不足対策 EXPO」に出展します。会期は2026年5月13日から15日までで、各日10時から17時まで。出展初日の開始時刻は、案内のとおり5月13日10時です。
今回の発表で目を引くのは、単に「採用を増やす」ではなく、製造ライン改善で生まれた利益を職場環境の刷新に再投資し、結果として人材確保につなげるという循環設計を前面に出した点です。僕はこの整理が、高島市のように労働人口流出が課題になりやすい地域企業にとって、かなり実務的な論点だと感じています。
共同出展の概要 会場で何を見せるのか
主催案内と配信リリースで示された出展情報は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 展示会名 | 第2回 関西 製造業 人手不足対策 EXPO |
| 会期 | 2026年5月13日(水)〜15日(金)10:00〜17:00 |
| 会場 | インテックス大阪 6号館 |
| 小間番号 | K38-6 |
| 共同出展 | 株式会社澤村(SAWAMURA)、旭商工株式会社 |
| 公式案内 | https://www.fiweek.jp/osaka/ja-jp/lp/visit/mihr.html |
会場では「専門領域を超えた全方位改善」を掲げ、建築会社と商社が役割を分担しながら、現場の改善余地を利益化する道筋を提示するとしています。現場改善と採用強化が別部署で分断されやすい企業では、この横断設計が実装できるかどうかで成果が大きく変わります。

人手不足に対する提案の中身 「利益・ヒト・空間」の循環
リリース本文では、製造業の66.7%が労働力不足を事業影響のある課題として挙げている調査値に触れ、若年就業者の減少が続いている点も背景として示しています。僕がここで重要だと思うのは、採用難を「求人広報だけの問題」に縮小していないことです。
2社が示したモデルは、ざっくり言えば次の順序です。 1) ラインや業務のボトルネックを解消して利益を生む。 2) 生まれた原資を、育成・ブランディング・職場環境改善に再投資する。 3) 人が定着し、付加価値の高い仕事へ時間を振り向けられる状態を作る。 4) その成果がさらに採用力を上げ、次の改善投資を可能にする。
製造現場では、設備更新だけ先行して人が育たない、あるいは採用だけ先行して現場設計が追いつかない、というねじれが起きがちです。僕はこの点で、建築と商社が同じ展示で提案を出す構図に意味があると見ています。ハードと運用を同時に扱う設計思想だからです。

高島市本社企業としての意味 地域側から見た実装論
SAWAMURAは高島市に本社を置き、今回の発信でも「地方で人が集まる企業へ変わる戦略」を前に出しています。案内文では、ブランディング後の6年間で社員数と売上を約2倍に伸ばし、2027年卒向けの採用エントリーが672名(2026年4月時点)に達したと説明しています。
こうした数字は企業の自己申告を含むため、今後は展示会で示される具体的なKPI設計と、改善投資の優先順位を確認する段階に入ります。僕としては、採用数そのものより「離職率」「育成完了までの期間」「現場の安全性指標」がどう連動しているかを追うほうが、実務では再現性のある判断につながると見ています。
旭商工側は、機械工具商社として70年超の現場支援実績を持ち、IoTや省エネを含む複数領域から課題解決を行う体制を打ち出しています。建築側の空間刷新提案と、商社側の工程改善提案を接続できるなら、製造業の「人が足りないから改善が進まない」という悪循環を断つ選択肢になります。

取材時に押さえたい確認点
現地では「なぜ建築会社と商社が組むのか」「地方製造業をどう救うのか」という説明が予定されています。僕が注目しているのは、次の3点です。
– 投資対効果をどの期間で評価する設計か(半年なのか、3年なのか) – 現場改善と採用広報を同時進行させる運用体制があるか – 高島市のような地方圏で転用可能なテンプレートを提示できるか
人手不足対策は、単発の採用キャンペーンでは長続きしません。改善利益を人と職場に戻す循環を、定量指標と運用責任の両方で設計できるかどうか。今回の共同出展は、その実装可能性を見極める場になりそうです。次の焦点は、会期中に示される具体事例と、展示後に公開されるフォロー施策です。
